世田谷区議会最終日の本会議。今回の議会では、経済の減速に対応するため、緊急経済対策で対応する議会となりました。国における政局を世田谷区の中にも展開させようとする一部会派の動きがあり、対応に迫られた議会でした。
最終日の本会議での公明党の登壇者は、栗林のり子(福祉保健委員長)、高橋昭彦(政調会長)、諸星養一(幹事長)の3名です。
栗林のり子議員は、福祉保健委員長として保健福祉委員会での議案の審査の結果を報告。
高橋昭彦議員より、議員提出議案「自治体の負担に配慮した定額給付金制度の実施を求める意見書」について提案理由の説明。
諸星養一議員よりは、清掃・リサイクル対策特別委員会で審査された請願に対する公明党の意見。
定額給付金制度の意見書の提案理由と清掃リサイクルの意見は以下の通りです。
『ただ今、上程になりました議員提出議案第12号「自治体の負担に配慮した定額給付金制度の実施を求める意見書」について提案理由の説明を申し上げます。さて、定額給付金制度の実施に至る経緯ですが、わが党の提案により、当初、定額減税が検討されていましたが、経済効果と国民生活を早急に下支えする観点から、政府案の給付方式への転換がはかられました。わが党も、国民生活への即効性を重視し政府案に賛成したところであります。定額給付金における経済効果については、先のわが党の代表質問でも述べた通りでありますが、さらに、全国商店街振興組合理事長の桑島俊彦氏は、公明新聞に以下のようにコメントしています。「定額給付金の決定を高く評価します。今、子どもを抱えている家庭や年金で生活している方などは、収入が目減りしています。皆、これを機に元気になってもらいたい。一方、商店街も小さい店ほど大変な状況です。この機会に知恵の出し方によっては一層の活性化が期待できます。「ばらまき」と野党やマスコミは批判していますが、給付金はばらまきではありません。中小企業・零細企業や庶民は、アメリカ発の金融不況などの、いわば被害者と言えます。困っている庶民を支援することがばらまきと言えるでしょうか。その意味では、給付金は生活のセーフティネットとも言えます。」と期待を寄せています。
さて、意見書についてですが、対案を出すに至った経緯を含め、話を進めさせていただきます。民主党無所属連合より案を見せていただいたのは、先月21日のことです。その内容について申し上げますが、実施に際して極力自治体への負担を軽減するよう求めていることは、反対をするものではありません。しかしながら、前段の部分で「経済効果への疑問も指摘される中政府の基本方針が二転三転 云々」から、「困惑と批判の声が強くあがっている状況です。」までの文言については、まず、経済効果については、桑島氏のコメントも引き合いに出しましたが、日本総合研究所調査部長の藤井氏も「給付金はほぼ全額が消費に回り、GDPを0.4%程度押し上げる効果はあるだろう」とコメントしているとおり、一定の効果があると我々も認識しております。また、所得制限についても、28日の総務省の原案により、基本的に所得制限なしと明示されたところです。そして、何よりも問題なのは、民主連が申し入れをされた際に、定額給付金制度についての是非を確認したところ、明確に反対の意思を表明されたことであります。これでは、わが党としては受け入れるわけには到底まいりません。しかるに、民主連の原案には、反対するとの表記はありませんでしたが、今指摘させていただいたように、如実にそれを示す表現が多々あるところから、ぜひ修正をお願いしたいと28日に申し入れを行ったのであります。しかしながら、民主連より一昨日、修正には応じられないとの最終回答があり、さらに、協議するいとまもなく、今回、やむを得ず、自民党・公明党共同提案の対案の意見書を提出するに至ったのであります。この間、本来であれば、民主連とより具体的な協議をする必要があったわけでありますが、このような事態になったことは、他会派の皆さんには大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解を頂き賛同してくだいますようお願い申し上げ、提案理由の説明とさせていただきます。』
『清掃・リサイクル対策特別委員会で審査された平20・11号から14号、18号、20号、22号、31号から34号、37号、39号、及び47号の趣旨採択に反対、平20・17号、21号、27号、及び28号の不採択に賛成の立場から公明党世田谷区議団の意見を申し上げます。まず区民の広範な層から多くの陳情をいただいたこと自体については、議会としてこれを真摯に受け止めなければならないと考えます。しかしながら、今般陳情が提出された経緯については、若干の疑問が残ります。一つには組織動員をうかがわせるような文書の存在が明らかになっており、多くの陳情がまるで歩調を合わせたように同じ内容になっていることについては、今後の陳情のありかたを議会として議論すべき課題を提示したものとわが党は考えます。陳情内容について、これを一つ一つ精緻に論ずるには時間が足りませんので、概括して意見を申し上げます。先の定例会で清掃リサイクルの決議がなされましたが、その際のわが党の意見と同じ論旨の展開とならざるを得ないことについて、まずお許しを頂きたいと存じます。なぜかならば、今回の陳情が決議の延長線上で出されてきたことは紛れもない事実であるからです。わが党の環境問題に取り組む姿勢はこれまでも、これからも一貫して不変であることを明確に宣言しておきます。21世紀を「環境の世紀」とするため、循環型社会の構築を目指し、さらには地球温暖化防止に向けての政策実現に当たって「環境立区・世田谷」の構築に全力をあげて取り組む決意をまず表明するものであります。それではまず14件の趣旨採択に反対の立場から意見を申し述べます。陳情趣旨の大きな項目として、いわゆる川上理論、事業者責任の問題が挙げられていますが、「拡大生産者責任」の強化については当然のことであり、自治体として積極的に働きかけていくべき点は論を待ちません。ただ、この点については、すでに平成16年11月に、容器包装リサイクル法の改正検討段階で世田谷区は東京都、他自治体と共同して政策提言を提出しており、その提言については今もなお生きているものと考えます。また、毎年全国市長会が要望を提出しており、屋上屋を重ねる点について、承知の上で、これを採択することは逆に議会としての見識が問われることになると考えます。プラスチック容器包装を「資源」と位置付けることを明確にし、すみやかに更なるごみ減量と資源循環のための取り組みと区民への意識啓発に取り組むよう陳情要旨にありますが、もともと全体的な法体系の中で、資源として位置づけられているものであり、さらなる取り組みについては昨年の陳情の趣旨採択で当区議会の意思はすでに明確に示されており、また意識啓発についても、議会として行政に対して定例会等機会あるごとに働きかけをしており、ここで改めて趣旨採択する必要はないと考えます。さらに資源化ルートの確保については、昨年来わが党を始め各会派の質疑で明らかなように、区は中間処理施設の確保に向けあらゆる努力を傾注している状況にあり、当面その推移を見守ることが適切であると考えます。さて、先の定例会の本会議や決算特別委員会の論議を通して、様々な課題が明らかになりました。我が党は世田谷区が新たに集積所回収の品目に加えたペットボトル、さらには拠点回収を拡充した発泡トレイの取り組みを高く評価するものでありますが、一方で、今回陳情対象になっているその他プラスチックの分別にかかる問題が改めて浮き彫りになったのであります。プラスチックは素材が多種にわたり、金属とラミネートになっているものなど複合素材、複合材質の容器も多く存在しており、最終的にマテリアルリサイクルに利用できるものは少なく、ケミカルリサイクルの手法の一つとしてコークス炉化学原料として活用されるものが多く、また回収量の2割はサーマルリサイクルになっている現実にどう向き合っていくのか。また、中間処理施設についても様々な問題が指摘されています。杉並区の不燃ごみの中継施設における周辺住民の健康被害は裁判にまで及んでおり、大阪府寝屋川市においても中間処理施設から化学物質が出て住民の健康に影響を与えているとして裁判になっているのであります。まさに廃プラスチックの分別における諸課題をこそ議会として真摯に受け止め、区民にとって何がベストの選択かを突き詰めていく論議こそが議会の責務であります。以上の観点から、14件の陳情の趣旨採択について反対をいたします。また、4件の陳情に対して不採択に賛成の立場から意見を申し述べますが、いずれも区として住民に対して広報誌等での啓発活動、また説明会を開催して十分な説明を行っており、陳情の趣旨はすでに区として十全の取組みを推進していると解すべきであり、不採択に賛成するものであります。以上、公明党世田谷区議団の意見といたします。』